改正健康増進法の施行(2020年4月1日)

禁煙を目指す人のために~禁煙の有効な方法~

禁煙を思い立った方へ

禁煙を必ず成功させるには強い意志が必要ですが、意志だけでは不十分です。
どうすれば禁煙は成功するのでしょうか?

このサイトに答えがあります。

あなたの禁煙は絶対にうまくいきます。
もちろん強い意志が必要ですよ。



禁煙をするにあたって



禁煙を思い立って、すぐに始めてもほぼうまくいきません。禁煙をするうえでは、その準備期間を設けることが重要です。このサイトを熟読することもその一つですね。
禁煙は計画的に行わなければなりません。

禁煙開始日を決める
禁煙を始める日を決め、その日までに禁煙準備を行います。心の準備も含めて1週間程度はみておいたほうがいいでしょう。

灰皿を処分する
灰皿がなければタバコを吸うハードルが上がりますので、自宅の灰皿はすべて処分してください。来客用に、と1つだけ残すのもよくありません。

買い置きのタバコを処分する
タバコがあれば吸ってしまうおそれがあります。捨てるなり、譲るなりして処分してください。「お守り」と言って1本または1箱だけ残そうとする人がいますが、別の「お守り」を紹介しますので安心してタバコを「すべて」処分してください。

喫煙具を処分する
iQOSなどの喫煙具も当然処分します。高いからもったいないと思ってしまいますが、この先タバコ(iQOSなども含む)を吸い続ければその何十倍も何百倍もお金を使い続けることになります。持っている方は稀かもしれませんが、パイプもダメです。

ニコチン離脱症状に備える
これが一番重要です。禁煙を始めるとニコチン離脱症状(禁断症状)が発生し、通常は3日以内に最も症状が強くなります。しかし、その症状はだいたい1週間で治まります。長い人でも2~3週間程度で離脱症状が消えますので、それまでの辛抱です。
このニコチンの離脱症状は強烈で、発症したときに「ただ耐える」ということができない場合が多々あります。そのときはニコチンパッチやニコチンガムなどの禁煙補助剤に頼るのが無難です。これらが禁煙時の「お守り」になります。
ニコチン離脱症状については、後でもう少し詳しく解説します。

禁煙を周りに宣言する
自分一人の力よりも、周囲の人の力を借りたほうが物事はうまくいきます。当然、禁煙にもその理屈があてはまります。有言実行タイプの人や見栄を張る気質の人なら、周囲の人に公言した手前、禁煙を達成しなければ気が済まないでしょうから、大きな抑止力となってくれます。
禁煙を考えている友人を誘って一緒に禁煙を始めるのも非常にいいと思います。苦労を共にする仲間がいたほうが頑張れます。仮に裏切られたとしてもその仲間を責めずに、再び禁煙を頑張れるよう励ましてあげてください。

禁煙の強い決意、環境の整備(タバコに関するものを身の回りから排除する)、周囲への周知、が禁煙をするうえでの最低条件だと肝に銘じてください。


ニコチン離脱症状の種類と対処法


ニコチンの離脱症状(禁断症状)にはどんなものがあるのでしょうか。また、それらの症状にはどのように対処したらよいのでしょうか。


NIH(アメリカ国立衛生研究所)発行の「禁煙支援パンフレット」をもとにして、離脱症状の種類と対処法についてまとめました。

タバコの渇望感、吸いたいという欲求
深呼吸をする、気を紛らわすような行動をする、「タバコは吸わない」と自己暗示する

不安感、焦燥感
深呼吸する、コーヒーなどカフェインの入った飲み物を飲まない、気を紛らわすような行動をする

イライラ、情緒不安定
歩くなどして体を動かす、深呼吸をする、気を紛らわすような行動をする

不眠、睡眠障害
コーヒーなどカフェインの入った飲み物を飲まない、日中に仮眠をとらない、リラックスできることを思い浮かべたり、穏やかな気持ちになる音楽を聴いたりする

集中力の低下
作業を中断する、散歩をするなどリフレッシュに心がける

ふらつき感
無理に動かず座るまたは横になる、大丈夫だと自分に言い聞かせる

疲労感
あえて軽い運動をする、休息・睡眠をとる

頭痛
これは離脱症状だからと我慢してみる、我慢できなければ頭痛薬を飲む

咳が出る
水を飲んでのどをうるおす

肩がこる
これは離脱症状だからと我慢してみる、我慢できなければ湿布や薬で対処する

便秘
水分を十分にとる、野菜・果物などで食物繊維を摂取する、ひどければ便秘薬を使用する

空腹感
バランスの良い食事を心がけ過食・偏食にならないよう注意する、空腹が我慢できなければ低カロリーの間食をとる、冷たい水を飲んだり飴をなめたりする


離脱症状を乗り切るには
正直に言えば、以上の離脱症状や禁断症状を、根性や気合だけで乗り切るのは非常に困難です。無理やりそういう環境(田舎、秘境、無人島)に身を置けば可能かもしれませんが、多くの人にとってニコチン離脱症状に耐えきることは難しいことです。そんなときは禁煙補助薬の力を借りるとだいぶ楽になります。


禁煙補助薬によるニコチン補充療法


禁煙外来などを行っている病院に行くと、禁煙補助薬として医師にニコチンパッチを処方してもらえます。またドラッグストアなどでニコチンガムを購入することもできます。パッチやガムなどの禁煙補助薬を使用することによって禁煙がかなり容易になります。禁煙補助薬によるニコチン補充療法でニコチン依存を断ち切れるわけではありません。あくまでも離脱症状・禁断症状を抑えるためのものです。

ニコチン補充療法は、ニコチン離脱症状の発生を遅らせ、かつニコチン量を徐々に減らすことで、急激な離脱症状の発症も防ぐことがねらいです。離脱症状が起きにくくなっているうちに、タバコがない口寂しさに慣れたり、喫煙につながる行動習慣を矯正したりします。どちらにせよ、ニコチンの摂取をやめたときに離脱症状は起こりえますが、うまくニコチン摂取量を減らすことに成功していれば、ニコチン補充療法を使用しない時と比べて、その症状ははるかに耐えやすいものとなっているでしょう。

ニコチンパッチについて知りたい方はこちら
ニコチンパッチ・ニコレットパッチ・ハビトロールパッチ・ZEROニコチンパッチ

ニコチンガムについて知りたい方はこちら
ニコチンガム・二コレットガム・ハビトロールガム~使用方法と種類~


喫煙行為の再発を防ぐには


ニコチンの離脱症状(禁断症状)は、禁煙後の数日~2週間ほど続きますが、その期間が過ぎれば消失します。ただ、それで禁煙成功とはなりません。例えて言えば「禁煙者の仮免許」状態です。まだ「タバコへの精神的依存」が残っていますので、心の奥ではタバコへの欲求は完全に消えていません。

禁煙を数か月間達成できたとしても、出来心で1本でも吸ってしまえば元通りとなります。そのように「完全な禁煙」に失敗して、再び喫煙者に戻ってしまう人は非常に多いのです。

禁煙者の仮免許中は、喫煙場所や喫煙ができる施設などに近づかないほうがよいです。パチンコホールなどの喫煙ができるアミューズメント施設はその代表ですね。喫茶店や飲食店も全面禁煙のお店を選ぶようにしましょう。他人の喫煙行為が見える場所やタバコの煙とにおいが漂う場所には極力行かないでください。禁煙を思い立つ99%の人は容易に再喫煙ができる生活環境にあります。コンビニの利用も、できればなるべく避けたほうが無難です。理由は...わかりますね。


まとめ


長年の喫煙習慣とニコチン依存を断ち切るのは決して簡単ではありません。ですが、禁煙をする際に正しい知識を持って正しく行動すれば、そして強い決意さえあれば、誰にでもできることだと確信しています。始めるのは今からでも遅くはありません。まずは禁煙開始日を決めてみましょう。そしてしっかりと準備をして、本格的に禁煙を始めてみませんか。

禁煙を始める5STEP
 1.禁煙開始日を決める
 2.タバコ、灰皿、喫煙具などを処分する
 3.ニコチン離脱症状の対策を準備する
  3-1.症状の種類と対処法を知る
  3-2.禁煙補助剤を準備する
  3-3.禁煙外来を利用する
 4.周囲に禁煙を宣言する
 5.禁煙開始

失敗を恐れない!禁煙は何度でも挑戦できる
1つ目のハードルは
開始後2~3週間に現れるニコチン離脱症状

2つ目のハードルは
禁煙仮免許取得以降の様々な喫煙への誘惑

それらに打ち勝つのは大変ですが、失敗を恐れてはいけません。
もし失敗しても、いつでも、何度でも、禁煙に挑戦することができるのですから。


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